生存報告と拍手返信兼、夢SS置き場。
SSは本編に絡んでいるようで絡んでない感じのもの。
案外ジャンル問わずなんでもありになってたりします。
増える増えないは気分次第です(笑)
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せっかくなので今年は頑張ってCR:5メンバーの誕生日にそれぞれのお話を書こうかなと思います。
と言う訳でまずはベルナルドから。
こんなきっかけでもないと新たな夢を開発できないワタクシめをお許しください。
(誰に言ってんの)
ベルナルドお誕生日おめでとう!!
昨日もハードだった。
生あくびを噛み殺しながら廊下で1人ごちる。
最近どうにも騒動が続くもんだから、身体もだるい。
早く終息してほしいものだが、小さな小競り合いはすぐ終わらせられても、でかいものは尾を引くのだとベルナルドに言われた。
警戒は今日も解かれていない。が、騒動以外にも仕事はある。いつものシノギを放り出してはいけない。
ジャンとベルナルドは今日は視察で、その護衛には自分とジュリオが着いていく事になっている。
組のトップとナンバー2が戦力紙なのは守る側としては不安だ。
だからこそ傷の一つも付けたら最後と思って死ぬ気で守れるんだけどな。いいのか悪いのか。
その紙戦力その1のベルナルドを呼ぶため、ベルナルドの執務室に来た。
後30分後には出発するのに、ベルナルドの方から何も音沙汰がなかったからだ。
「ダーリンまた無理してんのかしらん」とため息吐いたジャンに起こして来るように言われた。
自分が起こしていいものだろうかと迷いはある。なんせベルナルドには嫌われているとしか思えない。
ため息、ダメ息はしょっちゅう。白い目で見られて小言言われんのもしょっちゅう。
まあ、そもそも合わないんだろうなとは思っている。
CR:5の参謀と脳筋短絡思考では見ている次元も違うだろう。
「コマンダンテ、失礼しますー」
ノックして言いながら部屋に入る。いつもなら騒がしく人が動いてじりじりとコード線が焼ける匂いがする部屋には、何の音もなかった。
いや、一個だけ、静かすぎるから聞こえるものがある。
ふかふかで身体が沈んでしまいそうなソファに、ベルナルドが横たわっていた。
昨日も遅くまで仕事をしていたのか、ソファの周りには書類が散らばっている。鼻に掛かった眼鏡は何度もずれたんだろう。今にも落ちそうだった。
こんな所で何も掛けないで寝るなんて、風邪引いてもしらねーぞ。
疲れているからそっとしておきたいが、そうも言ってられない。
「ベルナルド、起きろ」
声をかけてみるがベルナルドはぴくりともしない。もう一度声を大きくして呼び掛けるが僅かに唸っただけで起きる気配がなかった。
「こりゃ、明け方まで徹夜してたコースかな」
ため息を吐いて、寝返りをうったベルナルドを見下ろす。その拍子に眼鏡が床に落ちた。
仕方ない。身体を揺すろう。
あんま力加減得意じゃないから人に触んの嫌なんだけど。
腰を落として肩に手をかけると、そこでようやくベルナルドが目を覚ました。
「………なぜお前がいる」
「ヒトコトメがそれかよ。まー、いいや。出発時間ギリギリだから、準備急いでくれよ」
寝起きのせいでいつもの倍人相の悪いベルナルドの第一声に呆れつつ、用はすんだなと立ち上がった。
着替えの用意とか、荷物の用意とかしたほうがいいだろうが、生憎ベルナルドの身の回りまで把握していない。
見当たったベルナルドの部下にでもまかせることにして、車でも食べられる朝飯の用意でもしようかとドアノブに手をかけ開けた。
バキッ
固いものが割れる音が背後でしたのは一歩踏み出したときだった。
思わず振り替えると、座ったベルナルドの顔が青ざめていた。
いつもの眼鏡はない。
そしてその足下。ベルナルドの高そうな靴の下に、華奢なフレームとガラス片が散らばっていた。
何とも言えない無音がしばらく続いた。
「――――で、その状態なわけ!」
ぶふぅと吹き出して、笑いで震えているジャンに、ベルナルドと一緒に眼差しを向けた。
ベルナルドの顔にはいつもの眼鏡はない。
右手でこっちの腕を掴んで、心底疲れたため息を吐いている。
「オレが落ちたメガネのこと言わなかったせいだし」
眼鏡がなければろくに歩けないのを放っておくのもできないからと、腕を貸して色々身仕度させたのだ。
残念ながらベルナルドの部下たちは皆出払ってしまい、唯一いた奴には現在ベルナルドの眼鏡を買いに行かせている最中だ。
「そう言う訳で、しばらくこいつを借りてもいいかい?ハニー」
「んー?俺は別にいーけど」
「つかお前が嫌なんじゃねーの?ジュリオいるしさ」
何も嫌ってる奴の肩借りることないだろうにと思って言うと。
視線の合わない目で睨まれてダメ息吐かれた。
このやろう。
「ジュリオはジャンに着いていてくれ。闇討ちの情報があった」
「わかった」
「あー、確かにチヅルのが適任か。お前ならベルナルド担いで余裕で逃げられるもんな」
ジャンに指摘されて、そうかと納得する。
ジュリオは強えけど、ろくに逃げられない今のベルナルドとは相性が悪い。
なるほど。適材適所ってやつか。
「んーじゃあ、まあ。お守りしましょうかお姫様」
「今度その呼び方をしたらお前の頭に鉛玉をぶちこむぞ」
「はははっ」
笑って返すと、ベルナルドは苦虫をかみつぶした顔で見つめてきた。
その後はまあ、案の定襲われて、ベルナルドを姫抱っこして逃げた。
「二度と眼鏡をなくすものか・・・」って呟いていたベルナルドに笑っちまったのは、見逃してほしい。
END
途中の話は部下が捨てちゃいました。
ベルナルド夢は夢らしくならないね。
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