生存報告と拍手返信兼、夢SS置き場。
SSは本編に絡んでいるようで絡んでない感じのもの。
案外ジャンル問わずなんでもありになってたりします。
増える増えないは気分次第です(笑)
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ルキーノ誕生日おめでとう!!
ベルナルドの時と同じくSSはまったくと言っていいほど誕生日と関係ありません。
でも長さはベルナルドの2倍(笑)
愛の差か・・・・(えええ)
ぶっちゃければずっとあったネタを採用しただけなんですけどね。
※差別的なこととか、人によっては感じる書き方をしている所があるので、
注意喚起をつけておきます。不快に感じたらすみません。
俺の好みは金髪美人。
瞳は青が好きだが、最近は金色の目もお気に入りだ。
肉付きはどっちかっていうとむっちり。細身だがまろやかな肉が手に吸い付くあの感触がたまらん。
もちろん胸はデカければデカい程いい。
そのはずだった。
なのにな。
どうやら俺の好みは、いつの間にかどっか別の方向へ行ってしまったらしい。
朝、自宅のベッドで目を覚ました俺は、寄り添っている体に驚いた。
「ん・・・」
小さく呻いて目を開けたそいつ―――チヅルは、寝起きのぼやけた目でこっちを見た。
「・・・・・・・・・・・・おー、起きたか、ルキーノ」
返事ができない。
のそのそと起きたチヅルの体は何も纏っていない。
「あー、体、イテェ・・・・・・・・・テメーのせいだぞクソ」
腰を押さえてこっちに文句を言い、「風呂借りるぞー」と出ていき、扉がしまった。
―――――やっちまった・・・・・・
頭を抱えて唸った。ベッドの上で上半身を起こして、俺は項垂れた。
シーツに隠れている自分の体も何も身につけていないことは、チヅルが起きる前に確認している。
間違いない。
いや。そもそもどうしてこうなった。
まったく記憶にないぞ。
いつから記憶が抜け落ちているのか確認するため、先日からの行動を思い返す。
―――そして、自分の店でたらふく酒を飲んだ後から記憶がなないことに気がついた。
つまりはそういうことだろう。
酒に溺れたことは無いはずなんだが・・・・・・
暫く深く考え込んでいたせいで、時間の感覚がなくなっていたらしい。
バスローブ姿で戻ってきたチヅルにやや驚いて、いい加減素っ裸でいるわけにも行かず、脱ぎ捨てただろう服を探した。
が。
「おい。俺の服は」
「あー?んなもん、昨日テメーで汚して再起不能にしたから捨てたぞ」
「お前が指示したんだからな」と言われてしまえば二の句が次げなかった。
何せ覚えていないのだ。
「オレも着るもんねーよ・・・なんか借りていいか?」
「ちょっと待て。用意してやるから。漁るな!」
部屋のクローゼットに手をかけたチヅルを止めて、俺は急いで立ち上がった。
クローゼットを開けて、そこらにあったシャツを羽織って下着をはく。
スラックスを取り出そうとして、後ろの奴のことを思い出した。
ああ、あいつにも用意しないといかんのか。
俺のシャツなら、余裕だろうが・・・
考えて、体格的にだぼついたワンピースサイズに着られるチヅルを想像した。
太ももまで隠れるが、見た目はシャツだ。
それに胸元もうっすら見えてフェティシズムが擽られる様になるだろう。にやりと口の端が上がった。
いや。待て。待て。待て。流石にそれで往来を歩かせるのはまずい。
流石に下ははかせた方がいい。
だが、俺のサイズじゃベルトかあっても持たない。
どうするかと腰に手を置いて息を吐いて。
――――ふと、思い出した。
クローゼットの一番奥に置いてあるワンピースだ。
胸は余るが、恐らくサイズは問題ないだろう。
問題ない、が。
俺のシャツとは別に、躊躇した。
暫くそのまま瞬遵して、闇の中にひっそりといるそれを、慎重に取り出す。
白地に青のラインの入った、清楚なワンピース。
眩暈みたいな憧憬と、くたばれと罵り詰るクソな怨嗟に襲われて、光を求めて一度目を瞑った。
「・・・・悪いな」
ぽつりと漏らしたのはあいつへの謝罪だ。たった一言だけ漏らして、引き摺っているものを全て引き千切った。
もう誰も着なくなった服に意味などない。服は着てこそ意味がある。
わざと乱雑に持って、後ろへ投げ渡した。
「それでいいだろ。とっとと着替えろ」
「・・・・・・いいのか?」
「ああ?」
引き千切ったものがでかかったせいか、躊躇う声をするチヅルに苛立ち、睨む。
それでもこいつは恐れず、ただ申し訳なさそうに俺を見上げていた。
「これ、奥さんのだろ」
チヅルの発言に流石に驚いた。こいつには俺の家族の事は何も言っていない。
じっと見つめているチヅルは、情けない顔で窓際の棚を指差した。
――――ああ、そういやあったんだったな。
棚の上には俺と妻と娘の写真と、ペアリングが置いてある。
「あと、さっき悪いって・・・・・・・・・聞こえたから・・・・・・」と俯いて付け足して、予想外に鋭い洞察力だなと感心した。
「いいんだよ。さっさと着ろ」
デカイため息を漏らして、そう投げ遣りに言うと、暫くワンピースを見て瞬巡したチヅルは、「わかった」と呟いて、着るためにファスナーに手をかけ、下ろした。
ビリ
「あ」
「――――てっめぇっっ!!人の借りもん破くとは、どういう神経してんだ!!!」
一瞬の沈黙の間に心臓が竦み上がり、刹那に血が沸騰する程滾る気分にされたのは忘れていなければ人生初だ。
チヅルへアイアンクローを掛けて体重を乗せ、沈めようとするが、こいつにはびくともしなかった。
「わっ悪かったって!これでもサイシンのチューイを払ったっての!」
慌てた声でそう言い訳をする。いい度胸だとまた殺意が湧いたが、でかい潤んだ目でまっすぐに見つめられているのを受け止めた時、どうにも気分が殺がれた。
クソが。
「――――――この破壊魔が」
それでも俺の中の葛藤はくだらなく黒く炭を作る。洗い出して身綺麗にするために、チヅル頭を乱暴に殴り、ガシガシ鷲掴んで振り回した。
あいつらのもんは、どうしようもなく俺の中じゃ神聖な物だ。
記憶も、思い出の品も。何年経とうがそれは変わらねえ。
それをこいつはわかってて、それでも暴走する馬鹿力で台無しにするんだからな。
なんで俺はこんな馬鹿野郎を抱けたんだか。
奇跡以外の何物でもねぇな。
こんなクソガキを、よ。
それなのに俺は手は何をトチ狂ったか、チヅルの頭を上に傾けて、顔を近づけていた。
それを阻んだのも、クソガキだった。
「何しようとしてんだよ」
手の平で俺の額を抑えて阻んだチヅルは、何空気読めねえことしてんだと言わんばかりの目で見つめてきた。
「一夜を伴にした仲だろ?この程度の詫びぐれえで喚くんじゃねーよ」
俺の進言に、チヅルの表情が何言ってんだこいつに変わる。
「はあ?まあ一緒にはいたけどな」
「ならいいじゃねーか」
「大人しく受け入ろ」と、再度後頭部を押して引き寄せたが、今度は顎を抑えつけられて阻まれた。
「よくねーどスケベ。節操なし」
「ああ?」
俺から距離を取って逃げるチヅルは、まるでこっちがガキだとでも言わんばかりの視線で見上げてきた。
「大体、オレはよっぱらいの介抱をしただけだっつの」
腕を組んで、眦を釣り上げて言い放った言葉に、一瞬思考が吹き飛んだ。
「勝手に海に落ちて、助けようとしたこっちまで落としてはしゃいでたバカを、家まで連れてきて、フロ入らせて、寝かし付けた奴に言うセリフかよ」
「―――――――・・・ああ?」
なんだそりゃ。
「お前、さっきからそれしかねーのかよ」
呆れた声が聞こえたが、全部無視して俯き、顔を覆った。
「・・・・・ファンクーロ」
ああ。クソ。
これだから男はアホだなんだと言われるんだ。
「なんなんだっつの」とぼやく声に手を顔から離して、斜め下にある不機嫌な顔を見た。
実にガキらしい、拗ねた表情だった。
色気なんて何もねえ。
なんで俺はこいつと自分がどうこうなったと思ったんだかな。
「俺もヤキが回ったもんだぜ」
心底漏れたため息と呟きとは裏腹に、隅の隅で残念がっているものがあったが、それも全部無視をした。
俺は変わらず正常だ。
金髪が好きで。ついでに言うなら瞳は青か金。
巨乳でグラマーな女が好きなんだ。
間違ってもハイスクール上がりのような、発達の欠片も見えねえ洗濯胸に引かれたりはしない。
しないっつったら、しない。
end
言い聞かせてるあたり・・・な(笑)
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