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ジャンさんの誕生日ということは銀ちゃんの誕生日でもあるわけですが。。。
まあ、うん。ごめん。銀さん。
やや、ぐろっきー気味だったけど、何とか今日中にあげられてよかった・・・
相変わらず夢なんだか何なんだかってあれですが、
楽しんでいただければ幸いです。
列車から降りて体を突き抜けた寒さに、ふるりと体が震えた。
「うひーさみー」
続いたジャンが寒さに身を縮めてコートに蹲る。自分も襟元までしっかり止めて、風が入ってくるのを防いだ。
今、自分たちはデイバンから北に離れたカナダとの国境近くの町にいる。
ジャンと自分と、数人の護衛を連れての遠征だ。
北は寒いぞとコートを渡されたが、正解だった。
まだ秋なのに、こっちは随分寒い。真冬並だ。
空が曇っているのも熱を奪っているんだろう。寒さの感じ方からすると、雪が降ってもおかしくなかった。
まずは寝城に腰を落ち着けるべく、捕まえた車で移動する。ここからさらに離れた街までいかなければならない。
暖房が全く効かない車内で動かないこと数分。人がいるのに車内はいつまでも冷たく、熱は奪われていくばかりだ。
どれくらいで着くのか運転手に聞くと、2時間と言われた。
隣のジャンは、寒そうにしている。握り締めている手は赤い。
「ジャン、手、大丈夫か?真っ赤だぞ」
「めっちゃかじかんでる……手袋ー………あークソ、忘れちまった」
コートのポケットに手を突っ込んでからうなだれるジャンは、仕方なさそうにまた手をすりあわせた。
どうやらジャンは末端冷え性のようだ。
「ジャン」
呼んで、ジャンがこっちを向いたのを確認してから、ジャンに手を差し出した。
「これで暖とるか?」
これ、と言われても自分の手の上には何もない。
そりゃそうだ。暖とるための道具はこの手なんだから。
「いやいや、何言ってんの?」
意味わかんないよ?と言われて、
「いいから触ってみろって。あったかいぞ」
と、促した。
だまされてあげましょうって顔してジャンの手が自分の手を掴む。
その手を覆うように抱えると、ジャンは目を見開いた。
「ぇ、うぉ、マジでか」
「な?」
冷たいジャンの指先を撫でるだけで、自分の手から熱がジャンに移って温かくなっている。
はじめは冷たかった手も、数分経てば随分暖かくなった。
「なんでこんな手あったけえの?」
「さあ?血の巡りがいいからじゃね?」
不思議だが、自分の体は昔から指先まで暖かいままでいられる。
真冬でもポケットに手を入れて握りこんでいれば勝手に暖かくなったし、指がかじかんで感覚を無くした記憶はない。
羨ましいと言われるが、夏は夏で暑苦しいのがたまに傷だ。
ジャンの両手を握って温める。
「やべー超ぬくい…」
とジャンが呟いて、少し嬉しくなった。
「温かくなったか?」
もうたいぶ、ジャンの手は自分の手の温度と変わらなかった。
もう手を離しても大丈夫だろう。
そう思って手を離すと、今度はジャンから手を捕まれ、包まれた。
どうしたのかとジャンを見ると、ジャンは少しだけ照れ臭そうにしていて。
「…もうちょっと、な」
そう言って、握っている手を掲げてジャンの両頬に添えられた。
触れた顔は少し冷たい。
まだまだ温もりを欲しているボスの望むまま、目的地に着くまで手を貸した。
車のなかは冷え込んでいるのに、自分の体はぽかぽか暖かくて。
ジャンから熱を分けてもらっているような錯覚を起こした。
(オレのほうが取られてるはずなのに、――――不思議だな)
end
手が温かいのは管理人です。
マジで手袋いらずなこの手。
パン職人が憧れる太陽の手かもしれない(笑)
ジャンさんが冷え性なのはねつ造です。
違ったらごめんなさい。
あ、名前変換なかった・・